「屋根の漆喰が汚れてきたから塗りなおしたい」
「棟の漆喰が落ちてきたから塗りなおそう」と思った方!
このページでは棟・隅棟の漆喰の役目についてご紹介します。
屋根に使われる漆喰の役目
屋根の漆喰といえば主に棟や隅棟に使われます。その漆喰の役目は2つあり、1つ目は「見た目を綺麗に見せること」、2つ目は「屋根土を守ること」です。
棟は「瓦(棟包み・熨斗瓦)」「漆喰」「屋根土」の3つで構成されております。屋根土を接着剤替わりにして小さい長方形の瓦「熨斗瓦(のしがわら)」を積んでいき、最後に半丸や角ばった棟包みで頂点を収めます。
このとき棟の一番下の部分は屋根土が丸見えの状態です。ここを漆喰で塞ぐことにより、見た目が綺麗になると同時に、屋根土を保護するカバーにもなります。
瓦と漆喰の耐久性の違い
瓦屋根に使用される瓦の耐用年数は長いもので50=60年と長いものが多いのですが、屋根に使用される漆喰の耐用年数は瓦よりも短く、10年前後で表面が朽ちてきたり、剥がれてきたりするのが一般的です。
漆喰の主材料は消石灰のため、瓦と違い耐用年数は短く、主に以下の理由で劣化していきます。
雨風に晒されて朽ちる
直射日光や寒暖差による劣化
漆喰が黒ずんできたら塗りなおした方が良い?
結果から言うと「その人次第」です。
屋根は当然雨ざらしであり、大気中の塵や砂埃の影響を受けます。漆喰が黒くなる理由は雨が染みて劣化してきているなどではなく、汚れです。
漆喰の劣化はひび割れや脱落であり、汚れはどうしてもついてしまうものなのです。
なので汚れが気になる方は塗りなおす、ということです。

本当に必要なのは棟の積み直し
棟の内部に水が侵入し、漆喰が脱落した場合、漆喰の塗り直しは選択肢から外してください。
漆喰を塗りなおしたとしても、再度内部から流れてくる雨水によって漆喰が押し流されてしまいます。
漆喰が脱落した時の工事の正解としては、「棟の積み直し」になります。一度既存の棟を解体し、屋根土も撤去してから新規の屋根土を南蛮漆喰を用いて積み直します。積み終えたら鬼瓦漆喰も塗り、完成となります。
